本題※※ネタバレがあります※※
「ゴースト&レディ」を観る前の話
先日、奥さんに劇団四季の「ゴースト&レディ」に連行されました。連れて行ってもらいました。
劇団四季自体は2回目になります。
前回も奥さんの付き添いで、「美女と野獣」を観に行きました。
ディズニー系にまったく興味のなかった僕ですが、「美女と野獣」はめちゃくちゃ感動しましたね。
これは奥さんの思惑通りで、しっかり「美女と野獣」の映画版の予習をさせられたので、ストーリーが理解しやすかったというのがあります。。。 (観たことがないという方は是非!)
→美女と野獣 劇団四季
一方、今回の「ゴースト&レディ」は事前情報をほとんど持たずに観に行ったので新鮮な気持ちでストーリーを追うことができました。ストーリーを知らなかったのもあって、最後の場面とかは感情がジェットコースターでした笑(最後、悲しみに暮れて終わるのね、、、と思った後にハッピーエンドが待っていて)
事前に何を知っていたかというと、下記の2つぐらいで、ほとんど何も知らない状態でした。
- ゴーストと女性が出てくるらしい
⇒それぐらいタイトル読めばわかるわ! - 元ネタが漫画でおじさん世代にハマった内容らしい
⇒ちなみに僕は「まだ30歳なので、自分はおじさんでは無い」と言い張っています。
ということで、新鮮な気持ちで楽しませてもらいました。
物語のあらすじ
時は19世紀。舞台はイギリス。
ドルーリー・レーン劇場に現れたのは、有名なシアターゴースト グレイ。芝居をこよなく愛し、裏切りにあって命を落とした元決闘代理人。
そんなグレイのもとを一人の令嬢が訪ね、殺してほしいと懇願する。それは看護の道に強い使命感を抱くも、家族による職業への蔑みと反対にあって生きる意味を見失いかけていたフロー。最初は拒んだグレイだが、絶望の底まで落ちたら殺すという条件で彼女の願いを引き受ける。
死を覚悟したことでフローは信念をつらぬく決意をし、グレイとともにクリミアの野戦病院へ赴くことに。次第に絆を感じ始める2人だったが、そこで待っていたのは劣悪極まる環境と病院改革に奔走するフローを亡き者にしようと企む軍医の存在。さらにその傍らにはグレイと同じ、あるゴーストの姿が…。
劇団四季のWebサイトからあらすじを拝借いたしました。
観劇の当日はグレイが丁寧に物語の前提を紹介してくれるので、気負わずに見れましたね。
おすすめポイント
劇団四季初心者の僕が感じた、「ゴースト&レディ」の推しポイントを3つ紹介してみたいと思います。
・細かいこだわりと情報量の多さ
・序盤の伏線が綺麗に回収される
・なんといっても曲がいい
※「ゴースト&レディ」の根底に流れているテーマや、物語の感動ポイントなどは奥さんがブログを書いてくれるとのことで、あえて本流から外れた推しポイントを挙げてみました。(奥さんはいつブログ書いてくれるんだろうか、、、)
細かいこだわりと情報量の多さ
まず一つ目の推しポイントです。さすが劇団四季といったところでしょうか。舞台装置や服装など丁寧に作りこまれており、1つ1つの場面を切り取っただけでも興味深いです。
例えば、主人公のグレイはゴーストなので、最初の登場シーンが本物の火の玉から現れるような演出がありました。正直、マジックみたいで仕組みがわからず、奥さんとも「どうやって実現しているんだろうね」と盛り上がりました。
他にも、主人公のグレイは名前の通り、全身が灰色です。おそらく、序盤は灰色を目立たせるために、舞台装置に灰色を使っていないように見受けられました。なので、より一層灰色であることが視覚的に強調されており、ゴーストらしさが表現されていました。詳しい人はもっと色々押しポイントが出てくると思いますが、初見の僕でも感心するような仕組みが多かったです。
正直、劇団四季を観劇する前までは「なぜ劇団四季を好きな人は何度も同じ劇を見たいのか?」と疑問でした。しかし、実際に観ると1回だけではすべての情報を咀嚼できず、後から「あれはどうなっていたっけ?」「あそこの演出はどういう意味なんだろう」「あの音楽良かったけど、覚えきれない」というような繰り返し見たくなる気持ちがわかりましたね。
序盤の伏線が綺麗に回収される
次の推しポイントは伏線回収です。僕は物語に一貫性や辻褄が合っていることを求めてしまいがちです。逆にいうと、一体全体どうしてそうなった??的な疑問が湧くストーリー展開は離脱しがちです。(奥さんにディズニーもよく観せていただくのですが、微妙な反応になりがちです。というのも、ディズニーの主人公の破天荒な行動と主人公の周りの反応を見て、「そうはならんやろ!」とツッコミを入れてしまい、物語に集中できないことが多いからです。)
今回の「ゴースト&レディ」は序盤の伏線が綺麗に回収されておりました。
最近の漫才とかで、よく伏線回収という言葉を使わることが多いですが、どこか伏線回収が目的になっている印事が多いように見受けられます。
その点、「ゴースト&レディ」は表層的な伏線回収ではなく、「物語をわかりやすく伝えよう」「もしゴーストとレディが物語を紡いだらこうなるだろう」といった部分から帰結された結果のようなものでした。なので、観劇後は奥さんと「××はこんな意味だったんじゃないか?」とか議論が白熱しました。例えば、物語の終わりにフローは天国へ召され、グレイは下界に残るような演出があり、「物語のあと、フローとグレイが天国で会えているのか?」という議論が奥さんと盛り上がりました。※これは物語の始まりでグレイが語った内容から予想されるに下界に留まったままなのだろうという結論になりました。フローとグレイには出来ればいつか一緒に穏やかな時間を過ごしていてほしいですけどね~
なんといっても曲がいい
最後のおすすめポイントは音楽です。「美女と野獣」を観に行った時も「音楽でこんなにも感情が揺さぶられるのか!」と思ったものですが、今回も音楽の力を感じました。特に劇中2回演奏される「クリミアに行こう」は戦争に向かう女性の不安と覚悟、自分たちの力を試せる期待感が入り混じった心情を的確に表現したかっこいい曲でした。
ほかにも色々推しポイントがありましたが、この余白はそれを書くには狭すぎる笑
のでこのあたりで、、、
観劇した際の出演者
フロー(フローレンス・ナイチンゲール) | 真瀬 はるか |
ジョン・ホール軍医長官 | 瀧山 久志 |
アレックス・モートン | ペ ジュヨン |
ウィリアム・ラッセル | 内田 圭 |
グレイ | 萩原 隆匡 |
デオン・ド・ボーモン | 岡村 美南 |
エイミー | 町島 智子 |
ボブ | 平田 了祐 |
ハーバード戦時大臣 | 味方 隆司 |
フィッツジェラルド | 中田 雄太 |
フローの父 | 澁谷 智也 |
メンジーズ | 白石 拓也 |
ヴィクトリア女王/フローの母 | 近藤 きらら |
フローの姉 | 菩提 行 |
レディ・エリザベス | あべ ゆき |
シャーロット | 町 真理子 |
PS.
「美女と野獣」のベルのお父さん役だった方が「ゴースト&レディ」でもお父さん役をやっていて、「お父さん!」と生き別れた父親に出会ったような感覚でした。
その他観劇情報
- 公演場所:JR東日本四季劇場[秋](浜松町・竹芝)
- 公演日:2024年7月6日(土)17:00~
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